概要
Nacon Revolution 5 Pro は、PS5・PS4・PC の 3 環境で使うことを前提に設計された、プロ仕様のワイヤレスコントローラーです。最大の特徴はスティックとトリガーに磁気ホール効果センサーを採用している点で、従来の可変抵抗(ポテンショメータ)式で避けられなかった摩耗由来のスティックドリフトを構造的に回避しています。結論から言えば、「長時間・長期間、同じ入力精度を保ちたい人」のための製品であり、気軽なパーティーゲーム用の 2 台目としては明らかにオーバースペックです。
本体はホワイトカラーで、左右非対称のスティック配置。重量は 300.5 g と、一般的なワイヤレスパッドの重量帯(おおむね 250〜300 g 前後が目安)の上限側にあたります。外形は 6 × 16.2 × 11.4 cm。付属のウェイト 3 セットとスティックヘッド 3 サイズを組み合わせることで、重心と親指の当たり位置を自分の持ち方に合わせて追い込めます。
Amazon.co.jp の評価は 5 段階中 4.0(好評率 80%)、レビュー総数 867 件(2026 年 6 月取得時点)です。4.0 という数字は「大半の人が満足しているが、無視できない割合の不満も存在する」帯域で、後述する振動まわりの仕様や重量は、その不満の内訳を考えるうえで押さえておく価値があります。
互換性ガイド
対応機種は PS5 / PS4 / PC の 3 つ。接続はワイヤレス(Bluetooth)と USB 有線の両対応で、マルチポイント接続に対応しているため、複数機器を行き来する使い方を想定しています。PS5 タイトルを遊ぶ PS5 モードと、PS4 タイトル向けの PS4 モードを切り替えて使う設計です。
最も重要な互換性の注意点は振動です。 本機は振動モーターを 2 基内蔵していますが、公式に案内されている対応範囲は PC および PS4 ゲームのみ。PS5 モードで PS5 向けタイトルをプレイする場合、一部のゲームで振動が動作しません。純正 DualSense のハプティックフィードバックやアダプティブトリガーは、そもそも純正コントローラー固有の機能であり、サードパーティ製の本機で同等の体験を期待するのは避けたほうが無難です。触覚表現そのものが体験の核になるタイトル(純正の触覚演出を売りにしているアクション・アドベンチャー系など)を主戦場にしているなら、この時点で候補から外して構いません。
PC 側は Bluetooth でも USB 有線でも使えますが、遅延と接続の安定性を最優先するなら有線を推奨します。競技系タイトルでは大会規定でワイヤレス機器の使用が制限される場合があり、有線でも使えることは実質的な保険になります。また Steam 経由でプレイする場合、Steam Input のコントローラー設定と本体側のプロファイル設定が二重にかかると、デッドゾーンやボタン割り当てが意図せず変わることがあります。本体プロファイルで調整するのか Steam 側で調整するのか、どちらか一方に寄せるとトラブルが減ります。
物理的な相性としては、300.5 g という重量が最大の分かれ目です。軽量パッドから乗り換えると、最初の数時間は手首と親指の付け根に負担を感じることがあります。ウェイトを外して軽い側に振れるとはいえ、本体の基礎重量そのものは変わらない点は理解しておいてください。
商品情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 接続方式 | ワイヤレス(Bluetooth)/ USB 有線 |
| 重さ | 300.5 g |
| サイズ | 6 × 16.2 × 11.4 cm |
| バッテリー | リチウムイオン内蔵(1 個) |
| 対応機種 | PS5 / PS4 / PC |
| カスタマイズ | 60 以上のオプション(プロファイル 4 件保存、ウェイト 3 セット、スティック 3 サイズ) |
| 振動モーター | 2 基(PC / PS4 ゲームのみ対応) |
カスタマイズ項目が 60 以上あり、プロファイルを 4 件まで本体に保存できるのは、この価格帯の製品として実用的な仕様です。FPS 用にデッドゾーンを詰めた設定、レース用にトリガーストロークを長く取った設定、格闘ゲーム用にボタン配置を変えた設定、といった具合にジャンルごとに保存しておけば、遊ぶたびに設定し直す手間がなくなります。保存先が本体側であることも重要で、別の PC や PS5 に持って行っても設定がついてきます。
発売は 2023 年 11 月。付属品は USB 充電ケーブル、交換用スティックヘッド 3 セット、ウェイト 3 セット、キャリングケースなどで、保証はメーカー標準の 1 年間です。
価格は 2026 年 6 月取得時点で Amazon 掲載 ¥36,984。この金額はあくまで取得時点のもので、セールや為替、在庫状況で大きく変動します。購入前に必ず商品ページで最新価格を確認してください。なお、収集データにはマーケットプレイス側の価格として $16.20 という値も含まれていましたが、これは本製品のクラスに対して桁が明らかに合わず、別商品(ケーブルやアクセサリ類)の価格を掴んだ収集ミスの可能性が高いため、本記事では参考値として扱いません。
競合・他の選択肢との比較
ホール効果スティックを採用したコントローラーは、ここ数年で選択肢がかなり増えました。ドリフト対策だけが目的なら、より安価な PC / Android 向け製品でも同じ原理の恩恵は受けられます。本機が差別化されているのは、(1)PS5 の公式対応、(2)本体保存できる 4 プロファイルと 60 以上の調整項目、(3)ウェイトとスティックヘッドによる物理カスタマイズ、という 3 点です。
逆に言えば、この 3 つを使わないなら価格差ほどの満足は得にくいということでもあります。PS5 で遊ばない、設定はデフォルトのまま使う、重さは気にしない——このいずれかに当てはまるなら、より手頃なホール効果パッドで十分に目的を達成できます。設定を追い込む作業そのものを楽しめるかどうかが、この製品の費用対効果を決めます。
おすすめユーザー
競技系 FPS / TPS を長時間プレイする人。 ホール効果スティックの本質的な価値は「1 年後も初日と同じ挙動であること」です。エイムの微調整を筋肉で覚えるジャンルほど、センサーの劣化は静かに実力を削ります。デッドゾーンを極小に詰めた設定を安定して維持できることは、それ単体でアドバンテージになります。
設定を細かく追い込みたいこだわり派。 スティックの高さ、重心、トリガーの効き始め、ボタン配置まで手を入れたい人には、60 以上の調整項目とプロファイル 4 件の保存が効きます。
PS5 と PC を行き来する人。 マルチポイント対応で 2 台分のコントローラーを買わずに済み、しかも設定が本体に残るため、どちらの環境でも同じ操作感で遊べます。
スティックドリフトで買い替えを繰り返してきた人。 安価なパッドを 1〜2 年で買い替えている自覚があるなら、単価は高くても総額では見合う可能性があります。
購入前の注意点
PS5 での振動は期待しないこと。 繰り返しになりますが、振動モーターがフルにサポートされるのは PC と PS4 ゲームで、PS5 モードでは一部タイトルで振動しません。純正の触覚演出を前提に作られたタイトルを主に遊ぶなら、この 1 点だけで購入をやめる理由になります。逆に、競技系タイトルで振動を切って遊ぶ層にとっては、実質的な欠点になりません。自分がどちら側かを先に決めてください。
300.5 g の重さは軽視できない。 ウェイトで軽い方向に振れるとはいえ、基礎重量は変わりません。手が小さい人、長時間プレイで手首を痛めやすい人は、実店舗で近い重量帯のパッドを握ってから判断することをおすすめします。「重い=高級で良いもの」ではなく、単に合う合わないの問題です。
「ドリフトしない」は無敵という意味ではない。 ホール効果が解決するのはスティックのセンサー摩耗に起因するドリフトであって、ボタンのチャタリング、トリガーの物理的な摩耗、バッテリーの経年劣化までは対象外です。バッテリーは内蔵型で自分では交換できない前提のため、数年単位で見れば駆動時間は必ず落ちていきます。
保証は 1 年。 高価格帯の製品としては標準的ですが、長期保証が自動で付くわけではありません。購入先の延長保証の有無は確認しておくと安心です。
商品ページの掲載情報は自分の目で確認する。 通販サイトの登録情報(価格・販売元ラベル・型番など)には、収集や登録の過程で食い違いが生じることがあります。実際、本記事の元データでも、日本円・Amazon.co.jp の URL でありながら販売元ラベルが「Amazon US」となっていたり、マーケットプレイス側に製品クラスと桁の合わない金額が入っていたりしました。購入時は、商品画像とタイトル、そしてカラー(本製品はホワイト)と対応機種の表記が、自分が買おうとしているものと一致しているかを必ず確認してください。同じ Revolution シリーズには世代違い・色違い・プラットフォーム違いが存在します。
よくある質問
Q. PS5 で本当に振動しないのですか? A.
完全に振動しないわけではなく、振動モーターは 2 基内蔵されています。ただしフルサポートは PC と PS4 ゲームで、PS5 モードでは一部の PS5 タイトルで動作しません。振動が重要なら事前に自分の遊ぶタイトルの対応状況を確認してください。
Q. ホール効果スティックなら本当にドリフトしませんか? A.
ドリフトの主因である「接触式センサーの摩耗」が構造的に発生しないため、従来方式より圧倒的に起きにくいのは確かです。ただし機械的な故障や個体差までなくなるわけではないので、「絶対に壊れない」ではなく「最も多い故障モードを潰した」と理解するのが正確です。
Q. 有線とワイヤレス、どちらで使うべきですか?
A. 競技系タイトルや大会参加を想定するなら有線を推奨します。それ以外の用途では、Bluetooth の取り回しの良さのほうがメリットが大きい場面が多いはずです。両対応なので使い分けられます。
Q. Switch でも使えますか?
A. 公式に案内されている対応機種は PS5 / PS4 / PC です。それ以外のプラットフォームでの動作は保証されていないため、Switch 用が目的なら Switch 対応を明記した製品を選んでください。
Q. 設定は本体に保存されますか? PC ソフトは必須ですか? A.
プロファイルは 4 件まで本体に保存できるため、保存後は別の環境に持って行っても設定が維持されます。細かい調整を行う際は専用ソフト側での設定が前提となる項目もあるため、初期セットアップは PC で行うのが確実です。
Q. 初心者が最初の 1 台として買うべきですか?
A. 積極的にはおすすめしません。まずは標準的なコントローラーで自分の好みを把握し、「デッドゾーンが気になる」「重心を変えたい」といった具体的な不満が出てきてからのほうが、60 以上の調整項目を活かせます。





