概要
NACON Revolution Unlimited Pro V3(モデル名: SRPJ / Nacon-31160)は、フランスのゲーミングアクセサリーメーカー Nacon が手がける PlayStation 4・PC 向けのプロ仕様ゲームパッドです。結論から言えば、これは「PS4 を主戦場にしていて、背面ボタンとソフトウェアによる細かい調整を求める人」のためのコントローラーであり、PS5 への移行を予定している人や、箱から出してすぐ使える手軽さを求める人には向きません。
スペック上の要点は、ボタン数 16 個、接続方式は 2.4GHz ワイヤレスと有線 USB の両対応、ワイヤレス時もオーディオ・チャットに対応、という 3 点です。対応プラットフォームは PC と PS4 で、PlayStation 5 には非対応と明記されています。ここが最大の分岐点なので、購入判断の前に自分の環境を確認してください。
Amazon.co.jp のレビューは 2026年5月時点で 7,319 件、平均 5つ星のうち 3.8(好評率の目安として 76%)です。7,000 件を超える母数で 3.8 という数字は、「多くの人に売れているが、評価は割れている」ことを意味します。この記事では、なぜ割れるのかまで踏み込みます。
互換性ガイド
公式の互換性情報は「PlayStation 5 には非対応。PC では XInput / DirectInput の両方に対応」というものです。実務的には次のように整理できます。
| 環境 | 対応 | 補足 |
|---|---|---|
| PlayStation 4 | 対応 | 有線・2.4GHz ワイヤレスの両方。ワイヤレス時もチャット音声に対応 |
| PlayStation 5 | 非対応 | PS5 のネイティブタイトルでは使えないと考えてください |
| Windows PC | 対応 | XInput / DirectInput の両モード。Steam を含む多くのタイトルで認識されます |
| その他(Switch / Xbox / スマートフォン) | 記載なし | 対応の記載が無いため、動作を前提にしないでください |
PC 側で気をつけたいのは XInput と DirectInput の切り替えです。近年の Steam タイトルはほぼ XInput 前提で作られているため、まず XInput モードで接続するのが無難です。逆に、古い和製 PC ゲームやフライトシム、エミュレータ系では DirectInput でないとボタン割り当てが通らないことがあります。両対応であること自体は強みですが、「モードを切り替える」という工程が存在することは理解しておいてください。ゲームが反応しない場合、まず疑うべきはこのモード設定です。
Steam を使う場合は、Steam 側の「PlayStation 設定サポート」と本体のモード設定が二重に効いて、入力が二重に登録される(スティックを倒すと二重に動く、ボタンが二回押される)ことがあります。うまく動かないときは、Steam のコントローラ設定側を一度すべてオフにして、素の XInput として認識させるところから切り分けるのが定石です。
ワイヤレスは 2.4GHz 帯のドングル方式で、Bluetooth ではありません。つまり USB Type-A ポートが 1 つ占有されます。PS4 本体の前面ポートが埋まっている人、PC 側で USB ハブ経由にせざるを得ない人は、事前にポートの空きを確認しておいてください。2.4GHz 帯は Wi-Fi と同じ帯域なので、ルーターやワイヤレス機器が密集した環境では、本体直挿しではなく延長ケーブルでドングルを机上に出したほうが安定します。
なお、eスポーツの大会や公式トーナメントに持ち込む場合は、レギュレーション側で「有線のみ」「背面ボタン付きコントローラーの可否」が定められていることがあります。本機はワイヤレスと有線を切り替えられるので有線縛りには対応できますが、背面ボタンの扱いは大会ごとに異なります。使う予定があるなら主催者の規定を先に確認してください。
商品情報
公開されているスペックは以下の通りです。値は製品情報として提示されているものをそのまま記載しています。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| ブランド | Nacon |
| モデル名 | SRPJ(Nacon-31160) |
| 対応プラットフォーム | PC, PS4 |
| 接続方式 | 無線(2.4GHz) / 有線 USB |
| ボタン数 | 16 |
| 重量 | 700 g |
| 本体サイズ | 20.5 x 9.5 x 21.5 cm |
| ワイヤレス機能 | オーディオ・チャット対応 |
価格は、2026年5月27日取得時点で Amazon 掲載価格が ¥21,980、2026年7月9日取得時点で eBay(US)に $70.00 の出品が確認できます。いずれも取得時点の値であり、セールや在庫状況で変動します。購入時は必ず商品ページで最新価格を確認してください。eBay 側が大きく安いのは中古・並行輸入・旧ロットである可能性が高く、保証やサポートの扱いが国内購入とは異なる点に注意が必要です。
スペック表の読み方で 1 つ補足します。重量 700 g と本体サイズ 20.5 x 9.5 x 21.5 cm という値は、コントローラー単体ではなくパッケージや付属品一式を含んだ数値である可能性があります。一般的なフルサイズのゲームパッドは 200〜300 g 台、外形も横幅 15〜16 cm 程度に収まるのが普通です。「700 g のコントローラーが手に載る」と想像すると実物とのギャップが大きいので、装着感を重視する人は実機レビューの写真や店頭展示で確認することをおすすめします。ここは記載値をそのまま鵜呑みにしない方がよい箇所です。
カスタマイズ機能については、専用ソフトウェアによるボタンのリマッピングやスティック感度の調整に対応しています。背面のショートカットボタンにしゃがみ・リロード・回復などを割り当てれば、右スティックから親指を離さずに操作できます。FPS / TPS でエイムを切らさない、という一点だけでも、背面ボタン付きパッドを選ぶ理由になります。
競合・他モデルとの位置づけ
本機の立ち位置は「純正パッドより上、フルカスタムのプロコントローラーより下」のプロシューマー帯です。純正パッドは背面ボタンもソフトウェア調整も持たない代わりに安く、確実に動きます。Scuf や BattleBeaver のようなカスタムメーカーは細部まで注文できますが、価格帯はさらに上がり、納期もかかります。その中間で「背面ボタンとソフトウェア調整を、既製品の価格と入手性で手に入れる」のが本機の価値です。
一方で、近年は Hall effect(ホール効果)スティックを採用したモデルが安価に増えており、ドリフト耐性という観点では選択肢が広がっています。PS4 という縛りが無いのであれば、PC / Android 向けの新しいコントローラーも比較対象に入れる価値があります。逆に「PS4 の公式ライセンス機として使いたい」なら、PC 汎用パッドは代替になりません。ここが選定の分かれ目です。
レビュー評価をどう読むか
7,319 件で平均 3.8(76%)という数字は、そのまま「まあまあ良い」と読むと本質を見誤ります。この種のプロ向けコントローラーで評価が中庸に落ち着くとき、内訳はたいてい「高評価と低評価の二極化」です。高評価側は背面ボタンとカスタマイズ性を評価し、低評価側は耐久性・スティックの挙動・初期不良・ソフトウェアの扱いづらさを挙げる、という構図になりがちです。
したがって読者が確認すべきは平均点ではなく、低評価レビューが何を問題にしているかです。もし低評価の中心が「思ったより大きい・重い」なら、店頭で触れば解決します。「数か月でスティックが流れる」なら、それは製品寿命の問題であり、返品期間を過ぎてから顕在化します。同じ 3.8 でも、前者と後者では買うべきかどうかがまったく変わります。購入前に低評価レビューを 10 件ほど読む、というひと手間を強くおすすめします。
おすすめユーザー
- PS4 を現役のメイン機として使っている FPS / TPS プレイヤー: 背面ショートカットにしゃがみやリロードを割り当てられるため、エイム中に親指を離さずに済みます。ソフトウェアでスティック感度も詰められるので、既存の純正パッドからの乗り換え効果がもっとも大きい層です。
- PS4 と PC を行き来する人: 両プラットフォームに対応し、有線・ワイヤレスのどちらでも使えるため、操作感を統一したまま環境を移動できます。XInput / DirectInput の両対応なので、PC 側の対応タイトルの幅も広めです。
- 有線と無線を場面で使い分けたい人: 遅延を嫌う対戦時は有線、リビングでのんびり遊ぶときはワイヤレス、という運用ができます。ワイヤレス時もチャット音声に対応しているのは実用上大きい点です。
- 自分で設定を詰めるのが好きな人: リマッピングや感度調整は、いじる楽しさを理解している人ほど価値が出ます。逆に「設定はしたくない、繋いだら終わりにしたい」人には、この機能はコストにしかなりません。
購入前の注意点
PS5 に非対応であることが最大の制約です。 公式に PlayStation 5 非対応と明記されています。今 PS5 への移行を検討している、あるいは将来的に PS5 を買う可能性があるなら、この 1 点だけで見送る理由になります。PS4 世代のコントローラーは PS5 のネイティブタイトルで使えないのが原則で、「変換アダプタで何とかなるはず」という期待は前提にしないでください。
スペック表の重量・寸法は額面通りに受け取らないでください。 前述の通り 700 g / 20.5 x 9.5 x 21.5 cm はパッケージ込みの可能性が高い値です。「重量級で疲れるのでは」と心配して見送るのも、「ずっしりした重量感が欲しい」と期待して買うのも、どちらも判断材料としては危険です。手の大きさや装着感を重視する人は、実物のレビュー写真を確認してください。
ワイヤレスは Bluetooth ではなく 2.4GHz ドングル方式です。 ドングルを紛失すると無線機能が使えなくなり、単体での入手も容易とは限りません。付属品の管理が苦手な人は、これがそのまま実害になります。また USB ポートを 1 つ常時占有する点も、ポート数の少ない環境では地味に効いてきます。
Amazon の掲載情報は必ず自分の目で確認してください。 本記事執筆時点では、メーカー名 Nacon・ASIN B07NDCL3XB は記事の対象製品と一致していますが、この製品ラインは「Revolution Pro」「Revolution Unlimited」「Pro V3」など名称が近いモデルが複数存在し、出品ページによって世代や対応機種の記載が食い違うことがあります。商品ページの登録情報が実物と異なるケースは実際にあるため、注文前に画像・タイトル・対応プラットフォームの記載が自分の欲しいモデルと一致しているかを確認してください。特に PS4 対応か PS5 対応かの記載は、出品者によって曖昧なことがあります。
保証や付属品の内容は販売元で必ず確認してください。 保証期間や同梱物(キャリングケース、交換用スティック、ウェイトなど)は販売ルートや時期のロットによって変わることがあり、確定的な数字を記事側で保証することはできません。特に eBay など海外マーケットプレイス経由の場合、国内メーカーサポートの対象外になる可能性があります。
「プロ仕様だから上手くなる」わけではありません。 背面ボタンは、使うボタンの配置を自分で再設計し、体に覚えさせて初めて効果が出ます。割り当てを決めずに買うと、ただの押しにくい追加ボタンが 4 つ増えるだけです。買う前に「背面に何を割り当てるか」を決めておくと、導入直後の満足度がまったく変わります。
よくある質問
Q. PS5 で使えますか?
A. 使えません。互換性情報に PlayStation 5 非対応と明記されています。PS5 が主軸なら別の製品を検討してください。
Q. Nintendo Switch や Xbox、スマートフォンで使えますか?
A. 対応プラットフォームは PC と PS4 のみが記載されています。それ以外の機種での動作は保証されていないと考えてください。
Q. Steam で認識されますか?
A. XInput / DirectInput の両方に対応しているため、Steam を含む多くのタイトルで認識されます。二重入力になる場合は、Steam 側のコントローラ設定を一度オフにして切り分けてください。
Q. ワイヤレスだと遅延が気になりませんか? A.
有線接続に切り替えられるので、遅延をシビアに嫌う対戦時は有線で使うのが確実です。2.4GHz 接続は Wi-Fi と同じ帯域を使うため、電波が混み合う環境ではドングルを本体直挿しではなく延長して机上に出すと安定しやすくなります。
Q. ボタン 16 個というのは背面ボタンも含みますか?
A. 公開スペックはボタン数 16 という総数のみで、内訳は明記されていません。背面のショートカットボタンを含めた総数として扱うのが妥当ですが、正確な内訳は製品ページで確認してください。
Q. 価格はいくらですか? A.
2026年5月27日取得時点で Amazon 掲載価格が ¥21,980、2026年7月9日取得時点で eBay(US)に $70.00 の出品が確認できます。いずれも取得時点の値で、現在の価格とは異なる可能性があります。必ず販売ページで最新価格を確認してください。
商品情報
(Amazon参照)
- メーカー名: Nacon
- 販売元: KKPLオンライン
- 出荷元: Amazon
- ASIN: B07NDCL3XB
- 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。





