概要

LIAN LI アドレス可能 RGB ストライマー プラス 24ピンは、電源ユニットとマザーボードをつなぐ 24ピン ATX 電源ケーブルに重ねて使う、アドレサブル RGB 発光の延長ケーブルです。結論から書くと、これは性能を1%も上げない、見た目だけのためのパーツです。それを理解したうえで買う人にとっては満足度が高く、Amazon.co.jp のレビューは 94 件で 5つ星のうち 4.4(好評率換算 88%、2026年5月30日取得時点)と、装飾パーツとしては安定した評価を得ています。

逆に言えば、「なんとなく光るケーブルが欲しい」程度の動機だと、後述する取り回しの難しさやコントローラ配線の面倒さが上回る可能性があります。この記事では、買ってから気づきやすい落とし穴を中心にまとめます。

この製品が実際にやっていること

本製品は電源ケーブルそのものを置き換えるものではありません。電源ユニット付属の 24ピンケーブルとマザーボードの間に挟み込む「延長ケーブル」で、導光材(ライトガイド)に仕込まれた LED が全体を光らせる構造です。給電経路が1本増えることになりますが、24ピン ATX は規格化されたコネクタなので、電気的には通常の延長ケーブルと同じ扱いになります。

発光の制御は付属のコントローラ(またはマザーボードの ARGB ヘッダー)経由で行います。ここが一般的な RGB ファンと違う点で、ケーブル自体に SATA 電源などから別途給電が必要なタイプが多く、「マザーボードに挿すだけ」では光りません。購入前に、自分の電源に空き SATA コネクタがあるかを確認しておくと安心です。

互換性ガイド

24ピン ATX コネクタは ATX 規格で共通化されているため、マザーボードのソケットやチップセットを問わず物理的には接続できます。Intel/AMD の別も関係ありません。互換性で失敗するのは、コネクタ形状ではなく次の 4 点です。

確認項目 見るべきポイント
ARGB ヘッダー 5V 3ピン(+5V / Data / — / GND)であること
ケース内スペース 24ピン延長で全長が 10〜20cm 前後増える
曲げ半径 導光材は硬く、急角度に曲げられない
追加給電 SATA 電源など、コントローラ用の空きコネクタ

もっとも危険なのが ARGB ヘッダーの取り違えです。マザーボードには 5V 3ピンの ARGB ヘッダーと、12V 4ピンの RGB ヘッダーの 2 種類があり、見た目が似ていますが電圧が違います。12V 4ピン側に無理やり挿すと LED を焼損させる可能性があるため、ヘッダー横のシルク印刷(「5V」「ADD_HEADER」「ARGB」などの表記)を必ず確認してください。マザーボードに ARGB ヘッダーが無い世代・グレードの場合は、付属コントローラ側で制御することになります。

物理面では、ケースの奥行きとサイドパネルのクリアランスが効いてきます。24ピンケーブルは通常マザーボード右端から裏配線ホールへ抜けますが、本製品は導光材のぶん厚みと剛性があり、同じ経路に押し込めないことがあります。ミドルタワー以上、かつ裏配線スペースが 25mm 程度確保されているケースが無難です。強化ガラスパネルのケースであれば、見せる配線として正面に回すレイアウトも選択肢になります。

商品情報

主要な仕様は 24ピン ATX(オス‐メス)延長、アドレサブル RGB 発光、専用コントローラまたは 5V 3ピン ARGB ヘッダー対応という構成です。取り付けに工具は不要で、電源を落とした状態で 24ピンを抜き差しするだけで完了します。

価格は 2026年5月30日取得時点で ¥3,936(Amazon 掲載、出荷元・販売元とも Amazon US)でした。この種の RGB アクセサリは在庫状況とセールで価格変動が大きく、また Strimer Plus には世代違い(V2 など)や 8ピン PCIe 版といったバリエーションが存在します。購入時は必ず商品ページで最新価格と対象モデルを確認してください。 eBay 側は個別出品のため固定価格の表示がありません。

レビュー評価は 94 件で 5つ星のうち 4.4(2026年5月30日取得時点)。件数としては多くありませんが、装飾パーツというカテゴリでこの水準なら、発光品質そのものへの不満は少ないと読めます。

実際の見え方と設置のコツ

導光材による発光は、単体の LED ストリップのような点光源感が少なく、帯として均一に光るのが特徴です。ケース内で最も目立つのはマザーボード右側の縦のラインで、ここが光ると「ケーブルが見えている」状態が一転して意匠になります。逆に、簡易水冷やグラフィックスカードのバックプレートで視線が遮られるレイアウトだと、投資に見合う効果が出にくくなります。

設置時のコツは 2 つあります。ひとつは、マザーボードに挿す前にケーブルの曲がり癖を手で整えておくこと。もうひとつは、コントローラ本体(および配線)を裏配線側かシャドウベイに隠す場所をあらかじめ決めておくことです。この 2 点を後回しにすると、組み上げてから配線をやり直す羽目になります。

競合・代替案の考え方

同じ「ケーブルを光らせる」目的なら、選択肢はおおむね 3 つです。ひとつは本製品のような発光延長ケーブル、ひとつはスリーブケーブル(光らないが色を選べる)、ひとつはケーブルコーム+ケース内 ARGB ストリップの組み合わせです。予算を抑えたいならスリーブケーブル、演出の自由度を求めるなら本製品、という切り分けが現実的です。

なお、電源ユニット付属ケーブルの品質に不満があって交換したい、という動機であれば本製品は解になりません。あくまで既存ケーブルに継ぎ足す製品なので、ケーブル自体の質を上げたい場合は電源メーカー純正のモジュラーケーブルや、対応を明記したカスタムケーブルを検討してください。

おすすめユーザー

強化ガラスパネルのケースで内部を見せる構成にしていて、ARGB ファンや水冷ヘッドと発光を同期させたい人に向きます。すでに ARGB 環境を組んでいる人ほど、マザーボード右端の「光っていない黒い塊」が気になるはずで、そこを埋める製品として効果は明確です。

また、ケーブルマネジメントを含めて自作を楽しみたい人、SNS やコミュニティにビルド写真を投稿する人にも適しています。逆に、性能や静音性の改善を期待する人、ケース内を見ない運用(デスク下設置・非透明パネル)の人には、支出の意味がほぼありません。

購入前の注意点

まず、この商品ページの掲載情報には食い違いが見られます。 収集した仕様データに、本製品とは無関係な DVI-D 映像ケーブル(デュアルリンク、2560×1600 対応など)の記述が混入していました。Amazon の商品ページでも、登録された仕様欄が実際の製品と一致していないことがあります。必ず商品画像とタイトル、そして型番(Strimer Plus の世代・ピン数)で対象製品を確認してから購入してください。 特に 24ピン版と 8ピン PCIe 版、V1 と V2 は同じ商品名で並んでいることがあります。

次に、取り回しの硬さです。導光材が入っているぶん通常のケーブルより格段に曲がりにくく、狭い ITX ケースや裏配線スペースの薄いケースではサイドパネルが閉まらないという失敗が起きます。買う前に、24ピンコネクタからマザーボード裏のホールまでの距離と、パネルまでの余裕を実測しておくことを勧めます。

コントローラ配線も見落としがちです。発光用の給電と制御信号のために配線が増えるため、「ケーブルを綺麗に見せるために買ったのに、隠すべき線が増えた」という本末転倒が起こり得ます。ARGB ヘッダーが空いていない、SATA 電源が足りない、という状態なら先にそこを解決してください。

最後に価格です。¥3,936(2026年5月30日取得時点)は装飾パーツとしては安価な部類ですが、この価格帯は在庫と為替で頻繁に動きます。並行輸入品や旧世代在庫が混在しているカテゴリでもあるため、極端に安い出品は世代違いを疑ってください。

よくある質問

Q. 電源ユニットのメーカーを選びますか?
A. 24ピン ATX は規格化されたコネクタなので、原則としてメーカーを問わず接続できます。ただし独自ピンアサインを採用した一部のプロプライエタリ電源(メーカー製 PC の付属電源など)は例外です。

Q. マザーボードに ARGB ヘッダーがありません。使えますか?
A. 付属コントローラで制御する形になります。マザーボード同期はできませんが、発光自体は可能です。ヘッダーの有無は購入前に確認してください。

Q. 12V 4ピンの RGB ヘッダーに挿しても大丈夫ですか?
A. いいえ。アドレサブル RGB は 5V 3ピンです。12V 側に接続すると故障の原因になります。ヘッダー横の表記を必ず確認してください。

Q. 消費電力や電圧降下は問題になりませんか?
A. 延長ケーブルが 1 本増える構成ですが、24ピン ATX の通常運用で問題になる設計ではありません。LED の消費電力もシステム全体から見れば微小です。

Q. ITX の小型ケースでも入りますか?
A. 推奨しません。ケーブル長が増えるうえ導光材が硬いため、収まらないか、無理に曲げて導光材を傷める可能性があります。ミドルタワー以上を推奨します。

商品情報

(Amazon参照)

  • メーカー名: Lian Li
  • 販売元: Amazon US
  • 出荷元: Amazon US
  • ASIN: B09SP49H5T
  • 注記: 本記事はメーカー製造品をAmazon掲載情報に基づいて紹介しています。